こんにちは!
寒すぎて寒すぎて、マグマの熱をくださいなくらりんです。
さて、前回のブログにて平成新山の防災登山に参加した時の話をしましたね!
まだまだ元気だった時(震え声)↓
さて、普段は立ち入り禁止の警戒区域に入った私たち。
小休憩していざ出発!
進むにつれて、あたり一面は溶岩の世界に・・・

見下ろすと岩の間から出てくる噴気が見えます。
平成噴火前から噴気が出ていたそうです。噴気地帯の一部分は溶岩が埋めてしまったそうです。

さて、登っていくと目の前の溶岩が段々大きくなってきました。
岩をよじ登らないといけない場面も増える。
ぶら下げていたカメラもリュックにしまいました。
スマホで撮る余裕もなくなりまして、頂上ゾーンに着くまでの写真がありません・・(ごめんなさい)
ここからは頂上ゾーンまでの過程は文章でお送りします。
大きな岩が立ちはだかり、足と手を使ってよじ登らないといけません。
握力が足りず岩を掴んで身体を持ち上げることができない私。
そんな私を見かねて、近くにいらっしゃった環境省の方が「ヘルメット掴んでいいよ!」と頭を差し出してきた!
手助けいただいたおかげで何とかクリアするも、今度は足をどこに置いたら分からない岩が出てきた。
すると先程の方が「足踏んで良いですよ!」と足を差し出してきた!
何から何まですみません・・・
そんな感じで気がつけば集団で最後尾となっていた(てか他の集団が見えない)
最後尾は、長崎県中から集められた消防士の方が固めていまして、私のペースに合わせてくれている様子。どうやら、「あいつ危ない・・・なんでここにいるんだ?」と思われたことは間違いない。
最後には環境省の方にリュックを持ってもらった挙句、消防士の方に腕を引っ張りあげていただき、数々の岩をどうにかクリア。苦戦すること1時間弱、ようやく頂上ゾーンに辿り着きました!
そこには雲と噴気と溶岩の世界が広がっていました・・・

ここ地球!???
ってなりましたね。
いや、やばいよ何だここは(語彙力)
そして先頭集団は更なる高まりの上で、九州大学の見解を聞いている様子だ!
えっ、皆さんすごくない??記者の皆さんも当たり前のように先頭集団にいる!日頃からトレーニングしてるの!??
このまま休憩しても良かったが、「上まで頑張って登った方が良いよ!」と言われ何とか追いつけました・・・

近くからは噴気が出ています!
吹き出し口は約90度らしいです。以前は硫黄の匂いがしたそうですが、この時は無臭でした。

ここまで来ると、巨大な溶岩が間近に!!



この辺りの溶岩は、バラバラ小さいものもあって安定していない。とにかく歩きづらい!
必死に歩いてると、よくお世話になっているおじさんが「くらりん!あそこが火砕流が下った斜面だよ!」って遠くを指しながら、陽気に声かけてきました。
情報はありがたいですが、足元を見るのに必死で遠方見てるどころじゃないわ!と思わず
「わかりました!!(投げやりな絶叫)」
を返すと、周りの記者にめちゃくちゃ笑われました。
仕方ないやん、笑顔で映る余裕とかないから!
目の前に巨大な溶岩の尖塔が見えてきました!
こちらが平成噴火の最後に出てきた溶岩なんですよ〜!

岩単体だと大きさが分かりづらいですが、2〜3階の家くらいのサイズはあるかな?
更に進むと水無川〜旧深江町が見下ろせる場所にきました。
下に見えるのは、火砕流が流下していった斜面(先ほどおじさんが言っていた場所)
急斜面&足元にはグラつく溶岩なので怖いですが、思わず覗き込むような光景でした。
転がり落ちたらあの世行きだな・・

そうこうしているうちに下山の時間。
「さっき来た道を下るのか・・」と憂鬱になる私に救世主たちが!
なんと、消防士の方が3人がかりでサポートしてくれることに!
(やっぱり要注意人物としてマークされてたんですね・・)
こうして運動音痴な要注意人物の為に、特別フォーメーションが組まれました。
怖いので溶岩に尻をつきながら降りる私。
足をどう着いたら分からない場所では、消防士の方が腕や足を貸してくれます。
なんかすみません、至れり尽せりで・・
てか後から聞いたのですが、この溶岩地帯はジャンプしながら降りると楽だったらしいです。
でも運動神経の良い人から聞いたので、あんまり信用してません。
てか怖くて無理!隙間のある溶岩をジャンプするってどういうこと!!?(こう考える人は運動神経が悪い)
必死に降りていると、先ほどのおじさんから「くらりん!写真撮るからこっち見て!」と、またしても陽気に声かけてきました。
いやいや消防士の方達が固めてるのに、ピースしてる場合じゃないわ!と思わず
「無理です!!」
を返すと、今度は消防士の方達に苦笑いされました。
下山すること約1時間、溶岩に座って降りて立ち上がって・・を繰り返していたので、知らず知らずスクワットしている状態になっていました。ついに、膝がガクガクになり力が入らなくなりました。
ちょっと休憩させてもらっていると、消防士の方が
「日没が近づいてきたね」
「あともうちょっと遅くなったら、ヘリを呼ぶしかないか」
と話す声が聞こえてきました。
ヘリ・・・つまりドクターヘリ!!!
数年前に行われた防災登山では、怪我をした人がドクターヘリで運ばれたこともあるらしい。
「自分はヘリのお世話にならないようにしよう」と思っていたのだが、その可能性が急浮上してきた!
(それはまずいぞ・・何とか自力で下山しなければ!)
と気合を入れ直し、力を振り絞って下山再開。
何とか警戒区域を脱出し、霧氷沢の辺りに降り立つことができました!
いやぁ、ヘリに乗らずに済んでめちゃくちゃホッとしました。
てか、道があるって最高!!!!!階段あるって最高!!!!!
当たり前のことに感謝の気持ちしか湧きません。
ふと振り返ると、さっきまで居た平成新山が見えました。
うわぁ、私さっきまであそこに居たの?(自分でドン引き)

さて、ここからスタート地点の仁田峠第一展望所に向けて歩き始めました。
この登山ルートからちょっと寄り道すると、普賢岳頂上方面に行くこともできます。
天気も良かったですし、折角なら普賢岳頂上にも行きたかったですが、私の周りは警戒区域を抜けた後も、消防士の方々(10人位いる)に固められている・・・!
もはや「(私を)下山させることが本日のミッション」という雰囲気になってきている。
ここで「普賢岳に行きたいです〜」なんて脳天気なこと言えない・・・
と思い、普賢岳への頂上ルートは素通りして、登山道を進みました。
(普賢岳、またいつか来るよ・・・)
消防士の方々とも色々会話しつつ、紅葉茶屋で小休憩。

そこからまた歩き、仁田峠第一展望所になんとかゴールしました!!!

とにかく疲れた・・・
消防士の方々など助けてくれた方に感謝しかないです。
(居なかったら転がり落ちてたかも)
「もう1回登る?」と聞かれたら、「・・・やめておきます」と、私は答えるでしょう。
その後、2〜3日激しい筋肉痛に襲われた挙句、膝は約1ヶ月くらい痛かったです(労災申請したかった)
しかし、私と同い年の溶岩ドームの頂上は、地球とは思えないような風景でした。
あと数千年すれば平成新山も緑が生い茂り、普賢岳のようになるのかな(普賢岳も溶岩ドームです)
今の平成新山は登山道らしき道はなく、溶岩に書かれた矢印を頼りに進むのみ。
溶岩も隙間だらけで、一般に向けて開山するには課題が多い状況です。
プロ登山ガイド同行で少人数のツアーが、最も現実的だろうな。
てか、火山学者の方々の体力もすごかった・・!
九州大学の清水特任教授なんて、最後尾で解説していた時に先頭集団から呼び出されて登山道を走っていったもんな・・(60歳超えてるはずなのに)
私も身体を鍛えないとですね。またどこかで登山トレーニングしようかな。
念の為最後に書きますが、平成新山は警戒区域に設定されており登山禁止です。
いつの日か開山されたら、体力と運動神経に自信のある人は行ってみてくださいね。
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